ニュースを読んで適当にシナリオを書き散らかすブログ

ニュースにザッと目を通して、20分くらいでガッと書き飛ばします。

ハニーハニー

○港(夜)

近代的な設備の港。

 

○ベイエリア(夜)

高層建築が並ぶベイエリア。

通りの看板から中国であることが分かる。

 

○ホテル/寝室(夜)

高級ホテルのスィートルーム。

山崎貴之(51歳)と三島慶子(32歳)が全裸で交わっている。

山崎が激しく腰を振り、慶子を突く。

慶子が絶頂の声を上げる。

山崎が果てる。

山崎と慶子が体を離し、互いに息を整える。

山崎「良かった?」

慶子が頷く。

慶子がおでこを触る。

慶子「汗」

山崎「シャワー浴びよう」

慶子「先に入ってて、すぐに行くから」

山崎が立ち上がってバスルームへ向かう。

山崎がバスルームに入った後、慶子が立ち上がり、ベッド脇に置いたバックの中に手を入れる。

 

○同/バスルーム(夜)

山崎と慶子が抱き合ってキスをする。

 

○同/寝室(夜)

山崎がバスローブ姿で入ってくる。

ベッドに二等書記官のチョウ(36歳)が座っている。

山崎「チョウさん?」

チョウ「お楽しみのところ、すみません」

チョウがニヤリと笑う。

山崎「勝手になんですか!」

チョウ「政府高官、企業経営者、日本の男性の弱点は、女です」

山崎「・・・罠?」

バスローブ姿の慶子が入ってくる。

慶子「ごめんなさいね、政務次官

慶子がニヤリと笑う。

慶子がチョウの隣に腰を下ろす。

山崎がソファに座る。

チョウ「この部屋にはカメラとマイクを仕掛けてます、もちろんホテルに入る前の行動も全て記録しています」

山崎「朝陽新聞の記者が、どうして?」

慶子「悪いこと?」

山崎「旦那さんは知ってるのか?」

慶子「仕事と旦那は関係ないわ」

チョウ「橋本さんの時代は、中国人女性が工作員でもうまくいったんですがね、最近は警戒心が強くて、日本人女性で工作をしているんですよ」

山崎「橋本というのは首相?」

チョウ「もちろん」

慶子「この仕事、楽しいわよ。地位も名誉もある立派な大人が、子供みたいに震えて言いなりになるの」

山崎「そうか・・・」

チョウ「政務次官は、なかなか度胸がある、取り乱さない」

山崎「実は、そのケースにはカメラ5つとマイク3つを仕掛けてるんだよ」

山崎がソファ脇に置かれたトランクケースを指さす。

山崎「今、映像は全世界に中継されている、日本の政務次官が体を張ったハニートラップ生中継、英語字幕を入れたバージョンも2、3分遅れで配信しているハズだ」

慶子が立ち上がる。

チョウが慶子の腕をつかむ。

チョウ「面白いハッタリですね。無理でしょ、どうやって世界に?我が国はインターネットを規制しているんですよ」

チョウが慶子を見て、「大丈夫」と合図する。

チョウ「海外の動画サイトにはアクセスできない」

山崎「ここからはアクセスはしていない、無線で飛ばしてるだけだよ。そして、近くに待機したスタッフが、その電波をキャッチしている」

チョウ「同じことでしょう、電波を受けてもアクセスできなければ」

山崎「どうして、私がこの会議に来たと思います?港町で開催される会議に?」

チョウが慶子を掴んでいた手をゆっくりと離す。

チョウ「・・・船?」

山崎「さすがチョウさんだ。衛星回線を積んだ船まで無線を中継すれば、あとは検閲とは関係なくアクセスできる」

慶子がチョウの肩を叩く。

慶子「ウソかもしれない、本部に戻って、確かめましょう」

チョウは答えない。

山崎「チョウさん、あそこの新聞社の記者は、その程度のレベルだよ」

慶子「なに!」

山崎「身元のバレた工作員が生きて戻れると思ってんのか?日本に戻ってベラベラ喋られたら困るだろ」

慶子がチョウに話しかける。

慶子「チョウさん、ホント?どういうこと?」

チョウが山崎に話しかける。

チョウ「私の身の安全を保証してくれますか?」

山崎「できるだけ努力はする」

慶子「私は?私はどうなるの?」

山崎「中国で行方不明になるか、日本で逮捕されるか、好きな方を選ぶんだな」

山崎が立ち上がって、急いで着替え始める。

山崎「作戦通りなら廊下にスタッフがいる、急げ」