次世代の竜馬
○小泉家・リビング(夜)
小泉元首相とA氏(52歳)が話をしている。
小泉「しかし、今までの私のスタンスとは違うわけだし」
A氏「大丈夫です、我々が舞台を作ります。あなたにはステージの上で最高のパフォーマンスを見せてくれればいいんです」
小泉「前の時みたいに?」
A氏「そうです、我々の意向は一致しています、バックアップは保証します」
小泉「う〜ん」
A氏「金ですか?」
小泉は腕組みをして答えない。
A氏「あなたは、そんな小さな人じゃない。歴史に名を残すべき人物です、これこそ、それにふさわしい偉業ですよ」
小泉がうなずく。
A氏「将来、歴史の教科書に載るような」
小泉「よし!」
○室内(夜)
A氏の口元のアップ。
受話器を口元に当てて通話をしている。
A氏が通話は英語である。
A氏(字幕)「ターゲットの確保は成功。会見資料の準備をお願いします」
○国会議事堂・議会内(昼)
議会は野次や怒号が飛び交っている。
民主党議員が質問を行っている。
民主党議員「ワシントンポストの記事が本当なら、小泉元議員は輸出規制にある核燃料を合法的に輸出させるために反原発を唱え、世論を誘導したということになります!議長、証人喚問を要請いたします!」
議会が紛糾する。
○カフェテリア内(昼)
地下にある広いカフェテリア。
室内の表記は英語表記、白人、黒人、ヒスパニック、アジア系など様々な人種の人々が、まばらに座り、静かに食事をしている。
資料を手にコーヒーを飲んでいるロバート(45歳)の席の隣にスミス(47歳)が座る。
二人の会話は英語である。
スミス「ワシントンポストの記事は君かい?」
ロバート「ああ」
スミス「まいったな、あの核はウチに来る予定だったんだ」
○CIA本部・外観(夜)
ロバートの声「仕掛けてたのは、君たちの部署だったのか。小泉が良くなかった。彼の声が大きくなりすぎては、我々の部署の政策にも影響が出てくると思ってね」
スミスの声「まだアベを使うのかい?」
ロバートの声「そうだ」
スミス「小泉以外で使えるキャストを教えてくれないか?」
ロバートの声「わかった、今度・・・」