ニュースを読んで適当にシナリオを書き散らかすブログ

ニュースにザッと目を通して、20分くらいでガッと書き飛ばします。

<ボイスドラマ>世界霊性革命(放逐-3)

マクドナルド店内

ドリンクを飲んでいるみことの席に高橋がやってくる。

みこと「お疲れさま~」

高橋「ちゃんと見てた?勝手にいなくなってさ」

みこと「だって違うんだもん」

高橋「何が?」

みこと「コメント、あの人じゃないよ」

高橋「なんで?」

みこと「なにも感じなかった」

高橋「そうなんだ」

高橋がドリンクをストローで飲む。

高橋「俺が行って良かった、あれ、女の子が一人で行ってたら、危なかったよ」

みこと「そうかな」

高橋「ラブコで誘っといて、おじさん二人組って。女の子が来るかと思ってたっていうし、そういう趣味のおじさん達でしょ」

みこと「ロビーから、どこ行ってたの」

高橋「ティールームの個室」

みこと「お尻大丈夫?ホラれちゃった?」

高橋「やめなさい、中学生が」

みこと「へへ。で、どうだった?」

高橋「根掘り葉掘り聞いてきたよ」

みこと「やっぱホラれちゃった」

高橋「そっちじゃないよ」

みこと「どんなこと聞かれた?この後のストーリーとか?」

高橋「質問状を作ってきててさ、どこまで実話なんだって、しつこく聞いてきたね」

みこと「全部、実話だって答えてくれた」

高橋「向こうのこと、良くわかんないからさ、あれは創作だって答えといた」

みこと「バカね〜」

高橋「仕方ないよ、宗教関係に繋がってたら面倒だろ」

みこと「あの人たち、怪しい人じゃないよ、絶対」

高橋「用心しないと、君一人いれば宗教団体が作れるんだから、怪しい奴らが近づいて来る」

みこと「違うもん、あのコメントからは優しい光を感じた」

高橋「大切な市民を危険な目から守るのがおまわりさんの役目」

みこと「もう。それで、おじさんたち、創作だって答えたら諦めたの?」

高橋「この女の子は実在してるか、モデルがいるんだろうって、しつこかったね」

みこと「それには」

高橋「いないって言ったけど、あんまり信じてない感じ」

みこと「あのおじさんたちには、わたしのこと感じる力ないと思うんだけどなぁ、なんなんだろう」

高橋「あ、あと、テストされた、裏返したカード見せられて」

みこと「絵柄当て?」

高橋「全然、当たんなかったけど」

みこと「当たり前でしょ」

 

愛子のいるマンション・室内

ついたてを挟んで愛子と橋爪が座り、愛子の横には竹之内が座っている。

愛子「先生は、そう思われるのですか?」

橋爪「そうだねぇ。真剣にやってハズれたのかもしれないし、わざと間違えたのかもしれないし」

竹之内「先生のご判断で構いませんので、ぜひ」

橋爪「(竹之内に)お伝えしてよろしいですか」

竹之内「ええ」

橋爪「(愛子に)じゃ、これは、先生の感想だよ、だから、君が感じていることと違うかもしれないけど、いいかな?」

愛子「はい、お願いします」

橋爪「私たちの前に現れた、あの作者には力はないと思うな、ごく普通の男性だろうね」

愛子「私が想像していた方ではありませんか」

橋爪「ああ、今まで、特別な力の持ち主を見て来た。その経験から言わせてもらうと、彼には力はないと思うね」

愛子「そうですか」

竹之内「私どもに託されたご質問も、伺ってみたのですが、特に意味はなく、その場の思いつきだと」

愛子「本当に、その人でしょうか?」

橋爪「というと?」

愛子「高橋さんは、本当のことを答えたのでしょうか、そもそも、その方は本当の作者でしょうか?」

橋爪「そういわれるてもねぇ

竹之内「あの場にいた者としては、彼のことを信じる以外に」

橋爪「そうですね」

愛子「次は、よろしいでしょうか?」

竹之内「何をでしょうか?」

愛子「直接お会いしたいのです」

 

ホテルのラウンジ

植地と国本が座っているテーブルに、店員が飲み物を持ってきている。

店員「ご注文は以上でしたでしょうか」

国本「はい」

店員「ごゆっくり、おくつろぎください」

店員が去っていく。

国本「じゃ、まだ、ひかりの居場所は見えないのかい?」

植地「ごめんなさい。うまくイメージできなくて」

国本「君の能力も開発中だ、調子の波がある」

植地「いただいた資料」

国本「埼玉県警の?」

植地「あの報告書を見ててもピンと来なくて」

国本「それにしても川口の奴らは、よく見つけたもんだ」

植地「川口署の担当に会ってきました」

国本「どういう刑事だった?」

植地「昔かたぎのベテラン刑事です」

国本「胸をやられたってのは、その刑事?」

植地「ええ、他の警官にもピーケー使ってます、合計4名、胸と足」

国本「殺さなかったのが、せめてもの良心か」

植地「でもその前のチンピラは3人、最後までやってますけど」

国本「そっちの調書はどうした?」

植地「ピーケーですから、自然死で処理してます」

国本「いずれにしろ、ひかりがバケモノに覚醒する前に見つけないと、取り返しがつかないことになる」

植地「あれだけ薬を打っても効かないなんて」

国本「とにかく、彼女の居場所が浮かんだら、すぐに連絡を。次は、僕のチームからも人を出すから」

植地「大丈夫ですか?」

国本「能力?」

植地「ええ、まだまだ使えないって」

国本「確かに、ひかりと比べると大人と子供くらいの差がある。だが時間がない、実戦で鍛えるしかない」

植地「実戦?」

関本「「いのちのみち」知ってる?新興宗教」

植地「予言で騒いでるところですか?」

国本「そう。あの教祖、見たことは?」

植地「雑誌で」

国本「どう思い?感じる?」

植地「いえ、わかりません

国本「公安でも潜入しているらしくて、探りを入れてみたんだが、教祖の能力は怪しいな」

植地「でも、予言が当たってますよね、具体的に」

国本「問題はそこだ。からくりを探るために、私のチームを潜入させる」

植地「潜入させて、どうされるつもりですか?」

国本「上の方から消していく」

植地「消すって?」

国本「文字通り消していく」

植地「えぇ?」

国本「チーム全員、6名がピーケーの力を一点に集中させる、そうすれば少しは効果があるはずだ」

植地「あの、能力ではなくて、そういう行為というのを

国本「僕らは特別な存在なんだ、能力者の行動を正しく管理する、それが役目だ。能力者に、進むべき道を示す必要がある、分かってるよね」

植地「は、はい」

国本「協力してもらえるかな?」

植地「何をでしょうか」

国本「能力者がすぐに見つけられればいいんだが、時間がかかるようなら」

植地「どうなりますか」

国本「教団内で不審死が続く。その時は、君の部署が捜査に当たるよう動いてもらえないか?」

植地「私が捜査を担当?」

国本「そうすれば、こちらのチームも動きやすくなる」

植地「はい」

国本「捜査班へ異動してもらったのは、こういう機会を想定していたからなんだ」

植地「ようやく力になれそうですね」

国本「植地ほどの能力者が、あと何人か警察内にいてくれれば、僕らの役目は、だいぶ楽になるんだがね」

植地「私のリーディングは、まだ

国本「期待してるよ」

植地がコーヒーを飲む。」

国本「このあとは戻って会議だろ?」

植地「ええ」

国本「次は予定を合わせて、ゆっくりしていこう」

植地「はい(微笑)」

(続く)