ニュースを読んで適当にシナリオを書き散らかすブログ

ニュースにザッと目を通して、20分くらいでガッと書き飛ばします。

エヴァンゲリオン・決

○ファミレス・店内/夜

店内の時計は22時過ぎを指している。

吉沢健(52歳)、篠原誠(54歳)が向かい合って話をしている。

吉沢は頭髪が薄く、篠原は中年太り。

吉沢「そっから持ってくると思うね」

篠原「そんなヒネリのないことするかね、庵野が」

吉沢が皿に残ったハンバーグの最後の一切れをを口に入れる。

篠原「おかわりしてくるわ」

篠原がコップを持って立ち上がる。

吉沢が食事を食べ終え、お水を飲んでいる。

篠原がコーラの入ったコップを持って戻ってくる。

篠原「ラストに「さよなら銀河鉄道999」のテーマ曲」

吉沢「そう、♪さよぉならぁ、って入ってくるわけ。歌詞を裏読みすればエヴァにもハマるでしょ、知ってるよね?」

篠原「ああいう歌じゃなかったっけ?メーテル目線の歌詞のフリをして、親離れしていく息子に母親からのメッセージみたいな」

吉沢「そう、エヴァも綾波って結局シンジの母親って設定なんだから、メーテルが実は母親とダブらせて、親離れがテーマっていう」

篠原「なんか強引だなぁ」

吉沢「じゃ、どういう終わり方になると思う?」

篠原「俺は(話が続く)」

 

吉沢と篠原を映したカメラが引いていくと、二人は映画館の中のスクリーンに映し出されている映像だとわかる。

満員の観客たちがスクリーンを見つめている。

観客席からスクリーンに向かって罵声が飛ぶ。

観客1「つまんねぇぞ、金返せ、庵野!」

観客たちの中から「そうだ」の声。

観客2「こんなのアニメじゃねぇ!俺たちのエヴァを返せ!」

観客からの「そうだ」の声。

スクリーンから「さようなら銀河鉄道999」のエンディングテーマが鳴り始める。

観客席から沸き起こるブーイングと(失望の)溜息の音。

 

○応接室・室内/昼

新聞を読んでいる手元のアップ。

新聞には「エヴァンゲリオン最新作 上映映画館で暴動多発」「最後は中年男子会?最終作の酷い結末」などの見出し。

カメラが手元から引くと、新聞を読んでいるのは宮崎駿だと分かる。

宮崎「なかなか理解されないもんだね」

話しかけた先には庵野秀明

庵野「アニメの世界に浸るのは止めて成長して欲しいっていうメッセージなんですけどね」

宮崎「スクリーンの中の二人組の姿が、鏡に映った自分の姿と気づいた観客はいるのかな?」

庵野「伝わってると信じて作り続けるしかないんだと思います」

庵野が苦笑いをする。